• コラム

2025.05.10

注文住宅のエアコンは施主支給がお得?費用や設置時期のベストタイミングを紹介

注文住宅を建てる際、エアコンの選び方や設置のタイミング、そして「施主支給」を検討するかどうかは多くの人が迷うポイントです。エアコンは快適な住まいを実現するために欠かせない設備の一つであり、選び方や設置時期によって費用や使い勝手に大きく影響を与えます。

この記事では、「注文住宅 エアコン」をテーマに、エアコンを施主支給にするメリット・デメリット、費用の目安、設置のタイミングなど、注文住宅のエアコンに関する疑問を解消します。最適なエアコン選びのための情報を提供し、無駄なコストを抑えながら快適な空間を実現するためのヒントをご紹介します。


1.施主支給とは?|注文住宅におけるメリット・デメリットと注意点

施主支給の基本

まず「施主支給」とは、注文住宅やリフォームを行う際に、施主(家の所有者)が工事に使用する設備や材料を自ら購入し、工務店やハウスメーカーに支給する方式を指します。つまり、家のエアコンやキッチン、トイレなどの設備を施主が直接購入し、それを設置するための工事だけをハウスメーカーや工務店に依頼する形です。

たとえば、施主が気に入ったブランドの照明器具や家電を自ら選び、ネットショップや家電量販店などで購入し、工事会社にその設置を依頼する場合、これが施主支給となります。


2.施主支給のメリット

・自由に製品を選べる

施主支給では、メーカーや型番などの選択肢が施主に委ねられるため、好みに合った製品を自由に選べます。ハウスメーカーの標準仕様では限られている選択肢も、施主支給であれば施主のこだわりやライフスタイルに合った設備を選べます。

・コストを抑えやすい

家電量販店やインターネット通販でセールや割引を活用することで、ハウスメーカーが提供する設備よりも安価に購入できる場合があります。また、キャンペーンやポイント還元などを活用することで、費用をさらに抑えられる場合も多いです。

・カスタマイズが可能

施主支給では、ハウスメーカーの標準仕様に縛られず、特定のデザインや機能を備えた製品を取り入れることができます。たとえば、キッチンやバスルームなどを自分好みのデザインにしたい場合、施主支給にすることで、オリジナリティのある家づくりが可能になります。


2.施主支給のデメリット

・トラブル対応が煩雑

施主支給の場合、購入した製品に不具合があった際、基本的にハウスメーカーや工務店がトラブル対応を行わないため、施主がメーカーや購入店と直接やり取りする必要があります。製品の交換や返品が発生した場合、対応に手間と時間がかかる可能性があります。

・保証が限定される

ハウスメーカーや工務店が一括して提供する設備には、通常、メーカー保証の他にハウスメーカー独自の保証が適用されることがあります。しかし、施主支給の製品はメーカー保証のみになることが多く、保証期間や内容が制限される場合があります。

・設置費用が追加でかかることがある

施主支給の設備や材料を設置する際、ハウスメーカーが提供する標準仕様の設備と異なる場合、工事の手間やコストが増加することがあります。また、設置が難しい製品や規格外の設備の場合、追加料金が発生することもあるため、事前に確認が必要です。


3.施主支給を成功させるためのポイント

・購入前に工務店やハウスメーカーに相談する

施主支給を検討している場合は、購入前に工務店やハウスメーカーに相談し、設置の可否や工事内容について確認することが重要です。特に大きさや仕様が異なる場合、設置が難しいケースもあるため、事前の確認を怠らないようにしましょう。

・保証内容を確認する

施主支給の製品には、ハウスメーカーの保証が適用されないことが多いため、購入時にメーカー保証の内容を確認し、必要に応じて保証期間を延長するなどの対策を考えると良いでしょう。長期保証が必要な場合、延長保証が付帯できるショップで購入するのも一つの方法です。

・設置工事の見積もりを取る

施主支給の設備を設置するための工事費がどれくらいかかるかを事前に見積もりしてもらうことも大切です。特に配管や配線などが必要な製品の場合、工事費がかさむことがあるため、総合的なコストを考慮して判断しましょう。


4.注文住宅におけるエアコンの基本的な選び方

注文住宅では、エアコンの種類や性能、設置場所を事前に決定しておくことが重要です。家の間取りや生活スタイルに合ったエアコンを選ぶことで、快適な室内環境を維持しつつ、光熱費の節約にもつながります。

・エアコンの種類と性能

エアコンには、一般的な「壁掛け型エアコン」と、広範囲に空調効果をもたらす「天井埋め込み型エアコン(天井カセット型)」などがあります。

  • 壁掛け型エアコン:設置費用が比較的安く、一般的な住宅ではこれが最も多く使用されます。
  • 天井埋め込み型エアコン:美観を損なわず、広いリビングやLDKなどに適していますが、設置費用は高額になることが多いです。

性能面では、エアコンの冷暖房能力省エネ性能がポイントです。特に、家全体を効率よく冷暖房するためには、部屋の広さに適した能力を持つエアコンを選ぶことが重要です。

  • 6畳程度の部屋:2.2kW程度
  • 10〜12畳程度のリビング:3.6〜4.0kW程度
  • 20畳以上のLDK:5.6kW以上

・エアコンの設置場所

エアコンの設置場所も、快適な空間作りにおいて重要な要素です。リビングや寝室、子供部屋など、生活の中心となる場所にエアコンを設置するのが一般的です。また、吹き抜けのある家や、窓の多い家では、冷暖房効率が下がるため、天井埋め込み型エアコンや大容量の壁掛け型を検討する必要があります。


5.注文住宅のエアコン費用|設置にかかるコストの目安

注文住宅におけるエアコン費用は、エアコン本体の価格設置工事費用の2つの要素に分かれます。どちらも選ぶ機種や設置場所によって費用が異なるため、事前にしっかりと見積もりを取ることが重要です。

エアコン本体の価格

エアコン本体の価格は、機種やメーカー、性能によって大きく異なります。一般的な壁掛け型エアコンの価格は以下のような目安となります。

  • 6畳用(2.2kW程度):5〜10万円
  • 10〜12畳用(3.6〜4.0kW程度):10〜20万円
  • 20畳以上のリビング用(5.6kW以上):20〜40万円

設置工事費用

エアコンの設置工事費用は、基本的な壁掛け型エアコンであれば、1〜3万円程度が相場です。ただし、天井埋め込み型エアコンや、配管工事が必要な場合、費用は10〜30万円になることもあります。

  • 基本工事費:1〜3万円(壁掛け型)
  • 天井埋め込み型:10〜30万円

6.注文住宅でエアコンを「施主支給」するメリットとデメリット

「施主支給」とは、施主自身がエアコンを購入し、ハウスメーカーや工務店に設置工事だけを依頼する方法です。施主支給にはいくつかのメリットとデメリットがあり、それらを把握した上で判断することが重要です。

施主支給のメリット

  1. コストの削減 施主支給を行うことで、ハウスメーカーが提供するエアコンよりも安価に購入できる場合があります。インターネットや家電量販店でセールを利用することで、同じ機種でも割安に入手できる可能性があります。
  2. 自由な選択肢 ハウスメーカーが推奨するモデルに縛られず、施主が好みのメーカーやモデルを選ぶことができます。特に、こだわりのあるエアコンや省エネ性能の高い機種を選びたい場合、施主支給が有効です。

施主支給のデメリット

  1. トラブル対応が難しくなる 施主支給の場合、エアコン本体の不具合や故障が発生した場合、ハウスメーカーや工務店では対応が難しいことがあります。購入した店舗やメーカーへの連絡が必要となるため、トラブル時の対応が煩雑になる可能性があります。
  2. 保証の対象外になる場合がある ハウスメーカーが一括して購入・設置した場合、エアコンの保証が施主支給よりも手厚いことがあります。施主支給では、メーカー保証のみとなるため、長期保証を希望する場合は注意が必要です。

7.注文住宅でエアコンを設置するタイミング

注文住宅において、エアコンをいつ設置するかは非常に重要なポイントです。エアコンは家が完成する前後に設置することが一般的ですが、設置タイミングによって工事費や引き渡し後の利便性が変わることがあります。

引き渡し前の設置

エアコンを引き渡し前に設置することで、引っ越し後すぐに快適な環境で生活を始めることができます。特に、エアコンの配管や配線工事が必要な場合、家の内装が完了する前に工事を行うことで、無駄な工事を防ぎ、コストを抑えることが可能です。

  • メリット:引っ越し直後から使用できる、工事がスムーズに進む
  • デメリット:設置後に不具合があった場合、修正が難しい

引き渡し後の設置

引き渡し後にエアコンを設置する場合、実際に住んでみてから必要な場所に設置できるため、より適切な位置にエアコンを取り付けることができます。ただし、引き渡し後の設置では、場合によっては工事費が高額になることもあるため、事前に費用を確認しておくと良いでしょう。

  • メリット:必要な場所に柔軟に設置可能、住んでからの使用感に合わせられる
  • デメリット:引っ越し直後はエアコンなしで過ごす期間が発生する

8.注文住宅のエアコン設置で知っておきたい費用節約のポイント

複数の業者で見積もりを取る

エアコン設置費用は業者によって大きく異なるため、複数の業者から見積もりを取ることで、適正な価格で設置工事を依頼できる可能性が高まります。また、引き渡し後の設置であれば、家電量販店などでキャンペーンを利用するのも一つの手です。

オフシーズンに購入・設置をする

エアコンの購入や設置は、夏や冬の需要が高い時期よりも、春や秋のオフシーズンに行うことで、割引が適用されやすくなります。エアコンの工事費用もオフシーズンのほうが低価格になることが多いため、時期をずらして依頼すると費用を抑えられます。


まとめ

施主支給は、注文住宅やリフォームで自分の好みやこだわりを反映させやすい反面、トラブル対応や保証が自己責任になるため、事前の準備が欠かせません。コストを抑えつつ自由度の高い家づくりを実現したい場合は、施主支給を上手に活用し、工務店やハウスメーカーとの十分なコミュニケーションを通じて安心して進められるようにしましょう。今回は、注文住宅におけるエアコンの選び方や設置タイミング、施主支給のメリット・デメリットについて解説しました。エアコンは生活に直結する重要な設備の一つであり、適切な機種選びと設置が快適な住まいづくりに大きく寄与します。この記事を参考に、無駄なコストを抑えつつ、自分たちのライフスタイルに合ったエアコンを選び、最適なタイミングで設置することで、より満足度の高い注文住宅を実現しましょう。