• コラム

2025.06.05

注文住宅で気をつけること9選!これだけ見れば安心!

注文住宅は、自分たちの理想の住まいを実現できる、夢のある住まいづくりの手段です。しかし、自由度が高い分だけ、検討すべきポイントも多く、判断を誤ると大きな後悔につながることもあります。特に「こうしておけばよかった」という失敗談は、実際に家を建てた人たちからよく聞かれるものです。

本記事では、注文住宅を建てる際に気をつけるべき代表的なポイントを9つに分類し、それぞれの注意点と対策を詳しく解説していきます。初めて家づくりをする方も、すでに計画が進行中の方も、ぜひ参考にして納得のいく住まいを実現してください。

1. 資金計画の重要性

予算オーバーを防ぐために

注文住宅で最も多い失敗の一つが「予算オーバー」です。建物価格だけでなく、土地代、外構工事費、各種手数料、家具・家電費用など、多岐にわたる費用がかかります。

たとえば、見積もりに含まれていなかった「カーテンレール」や「照明器具」などのオプションが後から追加され、気づいたら数十万円の出費になることもあります。そのため、必ずトータルコストを意識した資金計画を立てましょう。

予備費を確保しておく

建築中に仕様変更や予期せぬ追加費用が発生するケースは珍しくありません。そうしたリスクに備えて、総予算の10〜20%程度を予備費として確保しておくと安心です。資金に余裕があると、焦って判断することなく、冷静に対応できるのも大きなメリットです。

2. 土地選びのポイント

立地と利便性を見極める

土地選びは家づくりの成否を大きく左右します。駅からの距離、買い物施設や病院、学校などの生活インフラが整っているかを確認するのはもちろん、通勤・通学にかかる時間や将来の資産価値まで見据えて選ぶことが大切です。

「土地は変えられない」という点を念頭に、長期的な視点での判断が求められます。

法規制と地盤の確認

都市計画区域内の土地には、建ぺい率・容積率・高さ制限などの制限があります。希望する間取りや建物が建てられない可能性もあるため、購入前に必ず確認が必要です。

また、地盤調査も重要です。地盤が弱ければ、地盤改良工事が必要となり、数十万円〜100万円程度の追加費用が発生する可能性もあります。

3. 間取りと生活動線の設計

家族の暮らし方に合わせた間取り

間取りは「住みやすさ」を左右する最重要ポイントです。リビングの広さ、個室の配置、収納スペースの確保、将来の家族構成の変化も視野に入れた設計が求められます。

「子ども部屋は最初から2部屋にするか?」「寝室とトイレの距離は?」など、具体的な生活イメージを持ちながら間取りを考えることが大切です。

動線の良し悪しが日常の快適さを左右する

生活動線(家事動線・回遊動線・通勤動線など)は、毎日の動きやすさに直結します。たとえば、「キッチンと洗面所が遠くて家事が面倒」「玄関からリビングが丸見えで落ち着かない」といった後悔も少なくありません。

シミュレーションを重ねて、無駄のない動線設計を心がけましょう。

4. 収納スペースの過不足

収納不足は暮らしに直結

「収納が足りない」「しまう場所がなくて常に散らかっている」など、収納に関する後悔も非常に多く見られます。収納は必要な場所に、必要な量を確保するのが基本です。

特に注意すべきは玄関収納(シューズクローク)、パントリー、季節用品を保管する納戸など。ライフスタイルに合わせた適切な収納設計が求められます。

未来の変化にも備える

子どもの成長や趣味の変化によって、収納の必要量や形態も変わっていきます。現在の生活だけでなく、将来のライフステージの変化も想定した設計が大切です。

5. 設備と仕様の選び方

機能よりも“本当に必要か”を考える

キッチンやお風呂、トイレなどの設備は高機能なものほど魅力的ですが、その分コストもかかります。必要以上の設備は導入せず、生活に本当に必要な機能に絞って選定することで、予算を効率的に使えます。

メンテナンス性と保証も要チェック

機能や見た目だけでなく、日々のメンテナンスがしやすいか、長期保証がついているかといった点も確認しましょう。高機能でも掃除がしづらい、交換費用が高い設備は後悔のもとです。

6. 照明とコンセントの配置

照明は明るさだけでなく“演出”も意識

「リビングが暗い」「寝室の照明が眩しすぎる」など、照明設計の失敗は暮らしの快適さに直結します。用途や空間の雰囲気に応じて、シーリング・ダウンライト・間接照明を使い分けましょう。

また、日中の自然光をうまく取り込むために、窓の位置や大きさにも配慮が必要です。

コンセントは“多め”が正解

家電や充電機器が増えている現代において、コンセントの数が足りないというのは大きなストレスになります。将来的に設置する可能性がある機器も想定し、各部屋に適切な数と配置をしておくと安心です。

7. 断熱性能と気密性のチェック

快適な室温を保つために

断熱性能が低いと、夏は暑く冬は寒い家になります。これは冷暖房費の増加だけでなく、健康面にも悪影響を及ぼします。断熱材の種類や窓の性能、施工精度までしっかり確認しましょう。

ランニングコスト削減にもつながる

断熱・気密性能を高めることで、冷暖房の効率が良くなり、光熱費の削減にもつながります。初期費用はかかっても、長期的には経済的なメリットが大きい項目です。

8. ハウスメーカー・工務店選びの注意点

実績・評判・相性を重視

施工会社の選定は、家づくりにおいて非常に重要です。価格だけで選ぶのではなく、施工実績や過去の口コミ、担当者との相性、説明の丁寧さなどを重視しましょう。

契約前に確認すべきポイント

契約書に記載された内容は細かく確認し、見積もりの内訳や保証内容、工期、追加費用の発生条件などを明確にしておく必要があります。不明点を曖昧にせず、すべてクリアにしたうえで契約することが大切です。

9. 引き渡し前の施主検査

不備のチェックを怠らない

建物の完成後、引き渡し前に行う「施主検査」は非常に重要です。傷・汚れ・動作不良などをしっかり確認し、必要があれば補修を依頼しましょう。

チェックリストで漏れを防ぐ

素人目には見落としがちな点も多いため、事前にチェックリストを用意しておくと安心です。プロの同行を依頼するのも一つの手段です。

まとめ

注文住宅は「自由度の高さ」という大きな魅力がありますが、そのぶん「自己責任の大きさ」も伴います。理想を実現するためには、事前のリサーチや慎重な計画、そしてプロとの良好な連携が不可欠です。

本記事で紹介した9つのポイントは、いずれも注文住宅でありがちな失敗を回避するための基本です。一つ一つ丁寧に確認し、納得のいく家づくりを実現してください。