- コラム
2024.11.26
注文住宅のショールーム見学でチェックすべきポイント5選!見学が重要な理由とは?
注文住宅を建てる際、ショールーム訪問は欠かせないステップです。ショールームを見学することで、実際の材質やデザイン、設備の使い勝手を体験し、家づくりの具体的なイメージを掴むことができます。この記事では、注文住宅を成功に導くために行くべきショールームや、見学時のポイントを詳しく解説します。
「ショールーム」とは?【定義】
ショールーム(Showroom)とは、商品やサービスを実際に見たり触れたりできる展示スペースのことを指します。販売が目的というよりも、体験・理解を促す場であり、主に以下のような用途で使われます。
主な特徴:
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実物を見て比較・体験できる(例:キッチン、床材、家具、家電など)
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スタッフが商品説明や相談に応じる
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その場で販売することは少なく、購買は別の場所で行うケースが多い
住宅業界におけるショールームは、主に住宅設備(キッチン・バス・窓・断熱材など)の展示施設を指します。
また近しい言葉が多く存在するため、一覧でまとめてみました。ほぼ同義ですが、細かなポイントが異なります。
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モデルハウス
実際の家を建てた状態で見学できる。間取りや生活動線を確認できる。 -
体験型住宅
実際に泊まれるモデルハウス。宿泊体験が可能な場合もある。 -
コンセプトハウス
特定のテーマ(例:ZEH、子育て、二世帯)で設計されたモデル住宅。 -
住宅展示場
複数の住宅会社のモデルハウスが並ぶ大型施設。住宅公園とも呼ばれる。
ショールーム見学の重要性
注文住宅の家づくりでは、カタログやインターネット上で見た情報だけでは、実際の質感や色合いを正確に把握することは難しいものです。ショールームに足を運び、触れて体験することで、理想の住まいの具体像が鮮明になります。
また、ショールームには専門のスタッフが常駐していることが多く、商品の説明や疑問点への回答、アドバイスを受けることもできます。住宅の場合、家づくりに関する具体的なイメージを持つために、ショールームでの体験が重要なステップとなります。住宅メーカーや設計士との打ち合わせもスムーズに進められるようになるため、結果として満足度の高い家づくりに繋がります。
行くべきショールームの種類
ハウスメーカーのショールーム
各ハウスメーカーのショールームでは、最新のデザインや機能が体感できるモデルルームが展示されており、メーカーごとの特徴や強みを確認できます。ハウスメーカー選びを進める段階での訪問は非常に有効です。また、モデルルーム内には各メーカー独自の工夫やアイディアが詰まっているため、比較しながら検討することで理想の家づくりに近づきます。
- 特徴:家全体の設計や構造を確認でき、実際の住まいのデザインをモデルハウスやミニチュア模型で確認できます。
- おすすめメーカー:積水ハウス、大和ハウス、住友林業など
- 注目ポイント:構造、断熱性能、耐震性能など、メーカーごとの特色を比較できるため、複数のハウスメーカーを見学すると、自分の理想に近い仕様が見えてきます。
インテリアショールーム
インテリアショールームでは、床材や壁材、ドアなどの内装のサンプルが展示されています。実際の部屋全体を見渡せるような空間展示がされていることもあり、住宅の完成時にイメージしやすくなります。内装にこだわりたい方は、特にインテリアショールームの訪問をおすすめします。
- 特徴:床材、壁紙、ドア、照明などの内装に特化しており、部屋の雰囲気や質感を体感できます。
- おすすめショールーム:LIXIL、TOTO、パナソニック、リクシル、INAX
- 注目ポイント:リビングや寝室、キッチンといった空間ごとの展示があり、イメージが具体化しやすいです。素材の耐久性や色合い、メンテナンスのしやすさも確認しておくと良いでしょう。
キッチン・バスショールーム
キッチンやバスルームは、日常生活で頻繁に使用する場所のため、実際に見て触れることが重要です。各メーカーのショールームでは、最新のキッチン設備や浴槽などが展示されており、サイズや機能性、利便性を確認できます。また、設備ごとの使い心地や機能面の違いを体感できるため、具体的なイメージを持って選ぶことができます。
- 特徴:毎日使うキッチンやバスルームの使い勝手やデザインを実際に確認できます。
- おすすめショールーム:クリナップ、リクシル、タカラスタンダード、TOTO
- 注目ポイント:キッチンの動線、収納の配置、シンクの高さ、バスルームのサイズ感など、使い勝手を体感することが重要です。最新の設備やトレンドも取り入れやすくなります。
設備・素材ショールーム
太陽光発電、空調設備、断熱材など、住宅の性能に関わる設備や素材を扱うショールームもあります。こうした設備・素材は、家の快適性や省エネルギー性能に大きな影響を与えるため、長期的な視点で選ぶことが重要です。実際に見学して専門スタッフに質問することで、最適な設備や素材を選択する判断材料になります。
- 特徴:太陽光発電や蓄電池、エコキュート、床暖房など、省エネや住宅性能に関する設備が確認できます。
- おすすめショールーム:パナソニック、三菱電機、ダイキン
- 注目ポイント:長期的なランニングコストやエネルギー効率についても質問でき、実際に試して家全体の快適性を確認できます。
家具・インテリアのショールーム
- 特徴:家具やインテリア小物の配置やデザインを見ながら、具体的な部屋のイメージを作れます。
- おすすめショールーム:IKEA、ニトリ、ACTUS
- 注目ポイント:家具や小物を実際に見て配置を検討できるため、家全体のコーディネートがしやすくなります。インテリアのテーマや配色を考える際に役立ちます。
ショールーム見学前の準備と計画
イメージの明確化
ショールームを効率的に回るためには、事前に自分たちの「理想の家」のイメージをある程度固めておくことが大切です。例えば、「リビングは広くて明るい空間にしたい」「キッチンはアイランド型が良い」など、具体的な希望があると、見学がスムーズに進みます。また、インテリアや設備に関する参考画像をスマートフォンに保存しておくと、スタッフに伝えやすくなります。
事前に確認するべきこと
ショールーム見学の前には、見学先の営業時間や予約の有無を確認しましょう。特に週末は混雑することが多いため、事前予約が必要な場合もあります。また、担当者に相談したい内容をメモしておくと、当日のやり取りがスムーズに進みます。
見学時のチェックポイント5選
1.素材や設備の質感
実際に触れてみることで、質感や肌触りを確認しましょう。写真やカタログだけでは分かりにくい部分がはっきりとわかります。
2.機能性
特にキッチンやバスルームなどの設備は、使いやすさが重要です。引き出しの開閉やシンクの高さなど、使い勝手をチェックしておきましょう。
3.耐久性
壁材や床材など、頻繁に使用する部分は耐久性も確認が必要です。スタッフに耐久性について質問すると、専門的なアドバイスをもらえるでしょう。
4.メンテナンス性
日常的なメンテナンスがどの程度必要かも考慮に入れることが大切です。特にキッチンや浴室など、水回りの設備は汚れやすいため、掃除のしやすさを確認しましょう。
5.コスト
気になる設備や素材のコストも確認しておくと予算計画がしやすくなります。また、見積もりを依頼する際には、他の設備と比較するための材料にもなります。
効率的なショールーム見学のコツ
ショールーム見学の際は、優先的に見たい部分を決めておきましょう。特に複数のショールームを回る場合、見学にかかる時間や場所を計画しておくことで、効率よく回ることができます。また、各ショールームで配布される資料をもらい、家に帰ってから見直すことで、家族やパートナーと具体的な話を進めやすくなります。
人気のショールーム
TOTO東京センターショールーム(東京都)
特徴
TOTOの最新設備や技術を体験でき、特にバスルームやトイレ、キッチンの設備が充実しています。最新の清掃機能や節水設備、デザイン性の高い商品を見学できます。
人気の理由
機能性とデザイン性を両立した設備が豊富に展示され、バスルームやトイレの快適性を実際に体感できる点が高評価です。
LIXILショールーム東京(東京都)
特徴
住まいのあらゆる設備や部材が展示されており、キッチンやバス、サッシ、ドア、タイルなど、内装から外装まで幅広く確認できます。
人気の理由
豊富な製品ラインナップと最新のトレンドを取り入れたデザインで、家全体のコーディネートを検討できるため、注文住宅を建てる方にとても人気です。
パナソニック リビングショールーム(全国展開)
特徴
全国に展開されており、最新のリビング設備、キッチン、バスルーム、照明器具などが展示されています。家電やエネルギー効率の高い設備が充実。
人気の理由
家電メーカーとしての専門性が活かされたショールームで、日々の暮らしが豊かになるアイディアを得られます。また、エコ機能やエネルギー管理システムも人気です。
住友林業ショールーム(東京都・大阪府など)
特徴
住友林業の自然素材を使った住宅モデルや内装材、外装材など、木の温もりを感じられる展示が充実しています。
人気の理由
環境に配慮した自然素材を使用している点や、住友林業のデザイン力が見られるため、ナチュラルな家づくりを希望する方に好評です。
IKEAショールーム(全国)
特徴
住宅設備というよりは家具やインテリア中心ですが、キッチンやバスルームのコーディネートも可能です。住まい全体のコーディネートに関しても参考になります。
人気の理由
トータルコーディネートが可能なこと、手頃な価格でデザイン性が高い家具や小物が揃うことから人気です。家全体のテーマや色合いのアイディアを得るのにも適しています。
タカラスタンダードショールーム(全国展開)
特徴
耐久性に優れたホーロー製品のキッチンやバスルームがメインで展示されています。特に水回りに特化した設備が豊富です。
人気の理由
ホーローの美しさと耐久性の高さが実感でき、キッチンやバスルームの掃除のしやすさなど、生活に役立つ工夫を多く知ることができる点が評価されています。
これらのショールームは、実際の体感を重視し、質の高いアドバイスを受けられることから人気を集めています。注文住宅の計画時に、複数のショールームを見学し、理想の住まいを具現化するための参考にすると良いでしょう。
注文住宅の成功に役立つショールームの活用方法
ショールームで得た情報は、今後の家づくりに活用できる貴重なものです。見学後には、気になる点や改善点をリストアップし、ハウスメーカーや設計士との打ち合わせに役立てましょう。また、見学したショールームの写真や資料をファイリングしておくことで、後から振り返って比較検討しやすくなります。
ショールームに行かないと起こりやすいリスク
素材や質感が想像と違う可能性
カタログやオンライン画像だけでは、床材や壁材、キッチンやバスルームの素材感や色合い、質感を正確に把握することが難しいです。想像していたのと異なる仕上がりになると、後悔につながることがあります。
設備や家具のサイズ感が分かりにくい
キッチンやバスルーム、収納など、実際のサイズ感は現地で見てみないと分かりにくいものです。ショールームでは実物のスケールを確認できるため、空間にフィットするかどうかを見極めるのに役立ちます。
機能や使い勝手を体感できない
キッチンやバスルーム、窓など、使い勝手は暮らしの満足度に大きく影響します。ショールームでは引き出しの開閉や水回りの掃除のしやすさなど、実際に使ってみてわかる利便性を確認できます。
専門家のアドバイスを得られない
ショールームには、素材や設備に詳しい専門スタッフがいます。細かな疑問や不安を解消できるのはもちろん、理想の住まいを実現するための具体的なアドバイスをもらえるため、ショールーム見学が有意義です。
ショールームに行く代わりの対策
どうしても行けない場合は、以下の代替策を取ると良いでしょう。
オンラインショールームやVR見学を活用
多くの住宅メーカーやインテリアメーカーがオンラインショールームやVRでの内覧を提供しています。これを利用して、気になる設備やデザインを確認できます。
サンプルの取り寄せ
床材や壁紙、キッチンの色など、サンプルをメーカーから取り寄せて実物を確認することができます。光の当たり具合や周りのインテリアとの相性も分かりやすくなります。
レビューや口コミを調べる
同じ設備を導入した人のレビューを参考にすると、実際の使用感やメンテナンスの難易度など、カタログでは分からない情報が得られることがあります。
ショールームに行くことで、実際の質感や使い勝手、設備のメリット・デメリットを確認でき、失敗を防ぐことができます。代替手段も活用できますが、できる限りショールームに足を運び、実物を体験することが後悔の少ない家づくりにつながるでしょう。
注文住宅のショールーム見学は、実際の家づくりを成功させるために必要不可欠なステップです。事前準備をしっかりと行い、効率よく見学することで、理想の住まいを現実にするための確かな手ごたえを得られるでしょう。ショールームでの体験を元に、自分たちだけの理想の注文住宅を実現してみてください。