• コラム

2025.03.08

注文住宅アンケート結果からわかる!理想のマイホームを建てるために必要なこと

はじめに:注文住宅の“正解”は人の数だけある

注文住宅は自由度が高いぶん、「選択肢が多すぎて迷う」「後悔したくない」という不安がつきものです。
特に静岡県富士市のような“地域性が色濃く出るエリア”では、ライフスタイルや土地の条件も住宅設計に大きく関わります。

この記事では、実際に注文住宅を建てた人たちに行ったアンケート結果をもとに、どんなアイデアが好まれ、どんな後悔が多いのか、富士市の特性も踏まえながら解説します。

注文住宅で「やってよかった」アイデアTOP5(アンケート結果)

回遊動線(キッチン⇔洗面⇔リビングが繋がっている)

回遊動線とは、部屋と部屋が行き止まりにならず、グルッと一周できるようになっている間取りのこと。特に多かったのが、「キッチン⇔洗面所⇔リビング」の3点を繋げた設計です。たとえば朝の忙しい時間帯に、夫は洗面所で支度、子どもはダイニングで朝食、妻はキッチンでお弁当作りといった場面で、各自がスムーズに動けるためストレスが減ります。

富士市のように子育て世代が多く住むエリアでは、時間のない共働き家庭が非常に多いため、この動線設計が非常に高評価でした。とくに「子どもがぐるぐる回れる間取りで、遊びながら家事をしている間も目が届いて安心」という声も。


ファミリークローゼット

洗面・脱衣所の近くに設置されることが多いファミリークローゼットは、家族全員の衣類を一か所にまとめるという発想です。洗濯・乾燥した後に、それぞれの個室へ配る必要がないため、「洗濯の動線が一気に時短できた」「朝の着替えや支度が一か所で完結する」という意見が多く寄せられました。

特に富士市では共働き家庭が多く、時短・効率化を重視した家づくりがトレンドです。2〜3畳あれば十分機能するため、「子どもが小さいうちは共同収納、成長したら仕切りを設けて対応」という可変性も評価されていました。


土間収納・シューズクローク

「ベビーカーが入らない」「ゴルフバッグの置き場がなくて困った」「靴が玄関にあふれてしまう」——こうした悩みを解決するのが、玄関横の大型土間収納です。室内に持ち込みたくないモノ(アウトドア用品、濡れた雨具、非常用の防災グッズなど)を収納できる場所として、特に富士市のように車社会&アウトドア好きの多いエリアでは非常に人気。

実際のアンケートでも「土間を1.5畳にしたらキャンプ用品が全部収まった」「玄関を常にすっきり保てて来客時も安心」という声が複数ありました。


ランドリールーム(室内干し空間)

富士市では風が強い日も多く、外干しに不向きな気候の日もあります。また、花粉・PM2.5などの空気環境が気になるご家庭からも、「室内干しできる専用スペースをつくって正解だった」との声が多数。

ランドリールームは、洗濯機・物干しバー・除湿機・アイロン台などを集約した多機能空間で、「洗って干してそのまま収納」が一か所で完結します。中にはガス乾燥機(乾太くん)と組み合わせて、「天気に左右されない洗濯環境」を構築した家庭もありました。


リモートワーク対応の書斎スペース

コロナ禍以降、在宅ワークの定着により急激に注目されたのが「リビングから少し離れた半個室型書斎」。アンケートでは、「小さくても集中できる空間が欲しかった」「リビングの一角にカウンターだけ作ったが、結局子どもが騒いで集中できなかった」という反省の声とともに、書斎スペースを設けて満足した人の回答が多く見られました。

富士市のように敷地にゆとりがある地域では、「2畳の個室+本棚+窓」で十分な環境が確保できたという事例も多数。副業や趣味、勉強スペースとしても応用が効くため、将来性も兼ね備えた人気の設計です。

注文住宅で「後悔した」ポイントTOP5(アンケート結果から)

収納の位置と量が足りなかった

「収納スペースは作ったのに、なんだか使いづらい」「奥行きが深すぎてデッドスペースになっている」など、収納に対する後悔が最も多く見られました。
収納は“量”より“配置と使い方”が重要です。特に富士市では車移動が前提の生活になるため、帰宅後の動線(玄関→荷物→キッチンなど)に沿った収納が求められます。

例えば、買い物袋の一時置き場や冷凍ストッカーをキッチン横のパントリーに設置する、玄関にアウターやランドセルを置ける収納を作るといった「行動に合った配置」が必要です。


コンセントの位置と数が不便だった

「家具を置いた後にコンセントが隠れてしまった」「延長コードだらけで見栄えが悪い」という声が多く寄せられました。注文住宅では、間取りが自由になる分、どこに何を置くかを事前に決めておかないと、電源の配置がちぐはぐになりがちです。

また、富士市では庭やカーポートでの作業(洗車、DIY、BBQなど)も多く、外部コンセントや防水コンセントの位置も重要になります。「屋外用を忘れていて、後から工事することになった」といった後悔も散見されました。


吹き抜けで冷暖房効率が悪くなった

「吹き抜けはおしゃれだけど、冷暖房が効きにくい」と感じた人が多数。富士市の冬は意外と冷えるため、特に2階リビング+吹き抜けの場合は注意が必要です。

シーリングファンを設置する、エアコンの容量を上げる、断熱等級を高めるなどの対策を取らなかった家庭では、「光熱費が想定より高くついた」という声も。見た目重視で設計を進めると、住み始めてからの快適さに影響が出やすい点です。


家族の意見を十分に取り入れなかった

「間取りは全部私(妻)が決めたけど、夫があとから不満を言ってきた」「子ども部屋の位置を話し合わず決めてしまい、後悔している」という家庭内の意見のズレが原因の後悔も見受けられました。

家族全員が毎日使う空間だからこそ、優先順位の違いを明確にしておくことが重要です。
富士市でよくある事例として、「夫が庭やガレージを重視、妻はキッチンと洗濯動線を重視、子どもは個室よりリビング学習スペースが欲しい」など、ニーズはばらばらです。話し合いの時間をしっかり取ることで、満足度の高い家づくりが実現します。


採光と窓の配置に失敗した

日当たりが良すぎて夏場が暑い、逆に想定外に暗い部屋ができてしまった、といった採光に関する後悔も多く見られました。
富士市は日照時間が長く、南側が開けた土地も多いため、日射の調整(庇や縦型ブラインドなど)をしないと室内環境が悪化しやすい傾向にあります。

また、窓の位置が隣家と被ったり、視線が気になるなど「外との関係性」を見落としがち。外構計画と並行して窓計画を進めることで、採光・通風・プライバシーのバランスを取ることができます。

富士市 注文住宅で人気の家づくりトレンド

■ 平屋志向が増加中

富士市は土地が比較的広く、平屋が建てやすい地域です。階段の上り下りが不要な生活に魅力を感じ、若い世代でも「将来を見据えて平屋にしたい」というニーズが拡大。


■ ガレージ+玄関直結の「雨に濡れない動線」

通勤や買い物での車利用が前提のため、ビルトインガレージやカーポートを使った動線設計が評価されています。
買い物袋を濡らさずそのままキッチンへ、が理想の家事動線に。


■ お庭のある暮らし

家庭菜園・バーベキュー・ペットスペースなど、都市部では難しい「庭時間」を楽しむ住宅が人気。
外構計画から間取りを逆算するケースも増えています。

富士市で注文住宅を建てるなら知っておきたい地域性

● 気候:温暖だけど冬の冷え込み・風には注意

富士山からの吹きおろしが冬場は冷たく、断熱・気密対策は必須。外気との温度差があるため、窓の性能や隙間対策が重要です。


● 土地:南面道路が多く、日当たりを最大限に活かせる

ただし、「南向き=良い家」ではなく、プライバシーと採光のバランス設計がカギ。


● 交通:車が中心。駐車スペース+回転スペースは必須

夫婦で1台ずつ、将来子ども用にも備えるなら3台分の駐車場が視野に入ります。道路幅・出入り口の確認は最優先。


アンケート結果を活かす注文住宅の進め方

ステップ1:家族で「今と未来の生活」を言語化

今の不満(片付かない、寒い、うるさい)を紙に書き出し、将来どう暮らしたいかを共有。
家族ごとに優先順位が違うため、設計の段階でギャップを埋めることが重要です。


ステップ2:地域性を理解してから土地を探す

「富士市のどこで建てるか?」は日常生活の質を左右します。
学校区・スーパー・病院などライフラインも含めて検討を。


ステップ3:施工事例や口コミを活用

アンケートやOB訪問など、“実際に建てた人の声”は何よりの判断材料。
富士市内の施工事例を見せてくれる住宅会社を選ぶのが安心。

おわりに

注文住宅は「自由にできるからこそ難しい」もの。
でも、多くの人が残したアンケートの中には、「やってよかったこと」「やめておけばよかったこと」が山ほどあります。

富士市で注文住宅を建てるなら、地域の気候や生活スタイルに合わせて、“自分たちに本当に必要な家”を見極める目が成功のカギです。