- コラム
2025.03.15
注文住宅の網戸で失敗しない!種類・価格・設置タイミング完全ガイド
はじめに:注文住宅の「網戸」って最初から付いてると思ってませんか?
注文住宅を検討中の方が見落としがちな項目のひとつが「網戸」です。
「えっ、網戸って標準でついてるんじゃないの?」と思われがちですが、実は注文住宅ではオプション扱いになっているケースも珍しくありません。
夏はもちろん、春や秋にも活躍する網戸。この記事では、注文住宅における網戸の必要性・選び方・設置のタイミングなどを徹底解説します。後悔しない家づくりのために、ぜひ網戸にも目を向けてみてください。
注文住宅に網戸は必要?実際の後悔ポイント
● 「引き渡し後に気づいて追加工事になった」
注文住宅の引き渡し後、「あれ、網戸がついてない!」と慌てて追加発注するケースが多く報告されています。
特に大手ハウスメーカーやローコスト住宅では、標準仕様に網戸が含まれていないことが多いため、注意が必要です。
● 「とりあえず付けたら、風が通らない窓だった」
風通しを考慮せずに網戸を付けてしまうと、「ここ全然開けないのに無駄だった」という後悔に繋がります。風の通り道や換気動線を事前にシミュレーションし、網戸が本当に必要な窓を見極めることが重要です。
網戸の種類と特徴|目的別で選ぶのがポイント
注文住宅では、窓の形や使い方に応じて網戸の種類を選ぶことができます。それぞれの特徴を理解しておくと、家の快適さがグッと上がります。
■ 横引きロール網戸(巻き取り式)
- スライド式で横に引いて開け閉めするタイプ
- 不使用時はスッキリ収納でき、景観を邪魔しない
- 掃き出し窓や勝手口など、出入りの多い場所に最適
▶ メリット:スタイリッシュで使わない時に邪魔にならない
▶ デメリット:開閉が頻繁だと劣化が早い/やや高額
■ 開き網戸(開閉ドアタイプ)
- ドアのように開け閉めするタイプ
- キッチン勝手口や玄関の網戸に多く採用される
- しっかりとしたフレームで、ペットにも強い
▶ メリット:風通しが良く、頑丈で長持ち
▶ デメリット:スペースが必要/開閉音が気になることも
■ 収納式プリーツ網戸
- アコーディオンのように折りたたんで収納できる
- デザイン性に優れ、操作性も良好
- 中高価格帯の住宅で人気
▶ メリット:スムーズな開閉/高級感あり
▶ デメリット:価格がやや高め/ホコリがたまりやすい
■ 固定式網戸(窓枠にはめ込むタイプ)
- 小窓やトイレ・浴室の窓によく使われる
- 取り外しも可能で、清掃もラク
▶ メリット:安価でシンプル/取り付けも簡単
▶ デメリット:外れやすい/見た目の印象が劣る
窓別に考える、最適な網戸の選び方
注文住宅では窓の形状や設置場所に合わせて、最適な網戸を選ぶ必要があります。
● 掃き出し窓(バルコニー・ウッドデッキ)
⇒ 横引きロール網戸 or プリーツ網戸
出入りが多い場所なので、開閉のしやすさ+収納性を重視。
● 腰高窓(居室の通風窓)
⇒ 固定式 or スライド網戸
網戸を開閉しないことが多いため、シンプルでコスパの良い固定式が人気。
● 高窓(ハイサイドライト)
⇒ 網戸は不要な場合も多い
開閉できない窓や電動窓には網戸不要のケースが多く、予算を抑えるポイントになります。
● 勝手口・キッチン横のドア窓
⇒ 開き網戸 or 折れ戸タイプ
開閉頻度が高く、虫の侵入リスクも高いため、強度と操作性の両立がカギ。
網戸の設置タイミングと費用相場
● 設計時から組み込むのがベスト
網戸は引き渡し後に後付けも可能ですが、設計段階から選定しておくのが理想です。なぜなら、後付けすると以下のようなデメリットがあります:
- サッシに合わない既製品しか選べない
- 外観の統一感が損なわれる
- 工賃が割高になる(1箇所5,000~15,000円以上)
● 網戸の費用相場(目安)
網戸の種類 | 価格帯(1ヶ所あたり) |
---|---|
固定式網戸 | 約5,000〜10,000円 |
ロール網戸 | 約15,000〜25,000円 |
プリーツ網戸 | 約20,000〜35,000円 |
開き網戸 | 約18,000〜30,000円 |
※設置費用・本体価格・窓サイズにより変動します
注文住宅での網戸選びでよくある失敗と対策
❌ 「全部の窓に網戸をつけて予算オーバー」
→ ✔ 必要な窓だけに絞る/後で取り付け可能な設計にする
❌ 「風を入れたい場所に網戸がなかった」
→ ✔ 風の入り口と出口(通風計画)を意識して網戸位置を設計
❌ 「ペットが破った・子どもが外した」
→ ✔ ペット用強化網戸やロック付きを選ぶことで対策可能
網戸にプラスしたい便利機能
網戸に強さをプラスする「ペット対応タイプ」
注文住宅において、ペットとの暮らしを快適にする設備として注目されているのが「ペット対応網戸」です。特に猫や犬を飼っている家庭では、一般的なポリエステル製の網戸がすぐに破れてしまうというトラブルが多発しています。ペット対応タイプでは、ガラス繊維や金属繊維を織り込んだ強化メッシュが使用されており、引っかきや噛みつきに対する耐久性が大幅に向上。リビングの掃き出し窓や勝手口など、ペットが頻繁に出入りする箇所に設置することで、長期的な破損防止と安心感が得られます。価格帯は通常の網戸より高めですが、傷みやすい場所を補強する目的で部分的に導入する人も多く、費用対効果は高いと言えるでしょう。
健康を守る「花粉・PM2.5対策網戸」で快適な換気を
春や秋に窓を開けて換気をしたくても、花粉やPM2.5が気になって断念する方は多いのではないでしょうか。そんな悩みを解決してくれるのが「花粉・微粒子対策型の網戸」です。高密度フィルター素材を使用し、花粉や黄砂、PM2.5などの微粒子を物理的にブロックしつつ、空気の通り道はしっかり確保してくれるのが特徴です。視界は若干落ちますが、遮熱性やUVカット性能を持つ製品もあり、室内環境の向上にも寄与します。アレルギー体質の方や小さなお子さんがいる家庭、健康志向の高い家庭では、網戸選びの際に必ずチェックしておきたい機能です。
防犯対策としての網戸という新常識
夜間や在宅中に窓を開けて風を通したいと考えたとき、気になるのが防犯性です。通常の網戸では防げない侵入リスクに対応するために登場したのが、「防犯対応型網戸」です。外から開けにくいロック機構や、内側からの開閉制限機能が備わった製品もあり、防犯ガラスや面格子と併用することで、就寝中でも安心して窓を開けていられる空間がつくれます。また、子どもが誤って網戸を開けて外に出てしまうことを防ぐ目的でも活躍。玄関、勝手口、1階の寝室など、外部と接する場所での設置に特におすすめです。従来は目立たなかったジャンルですが、最近ではセキュリティ意識の高まりと共に導入が進んでおり、安心・安全な暮らしを支える要素として再評価されています。
まとめ|網戸は「後回し」でいいものではない
注文住宅において、網戸は見た目の豪華さに隠れがちですが、住んでからの快適さや暮らしやすさを左右する重要な要素です。後付けで慌てないためにも、家づくりの初期段階から「どこにどのタイプの網戸を設けるか」をしっかり考えておきましょう。
網戸は“空気を通す”だけでなく、“虫を防ぎ、安心を守る”ための大切なパーツです。
「風の流れ」と「家族の暮らし方」にフィットした網戸選びで、後悔しない住まいを実現しましょう。