• コラム

2025.08.13

注文住宅でクッションフロア使うならここ!メリット・注意点・活用アイデアを徹底解説!

注文住宅では、間取りや設備、内装に至るまで自分好みに設計できますが、意外と悩ましいのが「床材選び」です。なかでも「クッションフロア(CF)」は、価格の安さや機能性から注目される素材でありながら、「安っぽく見えるのでは?」「耐久性が不安」という声もあり、採用をためらう人も少なくありません。

この記事では、注文住宅におけるクッションフロアの特徴やメリット・デメリット、適した場所、実際に選んだ人の口コミまでを、わかりやすく解説します。

クッションフロアとは?注文住宅での選択肢としての基本知識

クッションフロア(CF)は、塩化ビニル素材でできたシート状の床材で、表面は印刷によって木目調や石目調などのデザインが施されています。その名の通り、裏側にクッション性のある層があり、歩いたときにやわらかく感じるのが特徴です。

住宅用としては、水まわりや収納スペースに使われることが多く、近年ではデザイン性の進化によってリビングや寝室など居室空間への採用も増加中です。

クッションフロアのメリット|注文住宅で選ばれる理由とは?

クッションフロアには、他の床材にはない数々の魅力があります。とくに注文住宅では、費用対効果や手入れのしやすさを重視する人にとって強い味方になる素材です。

価格が安くコストを抑えられる

クッションフロアの大きな魅力は、圧倒的なコストパフォーマンスです。フローリング(無垢材や複合フローリング)に比べて、1平方メートルあたりの単価が1/2〜1/3程度で済む場合も
限られた予算の中でデザインにもこだわりたい方にとって、非常に魅力的な選択肢となります。

水や汚れに強く掃除がラク

クッションフロアは表面がビニルコーティングされており、防水性・防汚性が高いため、水や食べこぼしもサッと拭くだけでOK。
キッチン、洗面所、トイレなどの水まわりに非常に相性がよく、小さなお子さんやペットのいる家庭でも扱いやすい素材です。

足ざわりがやわらかく、転倒リスクを軽減

裏面のクッション層によって、歩いたときにほんのりと沈み込み、足腰への負担が少ないのもポイントです。
フローリングに比べてすべりにくく、万が一転倒したときにも衝撃を緩和してくれるため、高齢者や子どもがいる家庭でも安心です。

デザインの種類が豊富で自由度が高い

近年のクッションフロアは、見た目にも本物の木や石のように見える高精細なプリントが増えており、インテリア性も高まっています。
木目調、タイル柄、ヘリンボーン、モルタル風など、どんな空間にも合わせやすい豊富なデザインが揃っており、好みに合わせて空間演出が可能です。

クッションフロアのデメリットと注意点

魅力の多いクッションフロアですが、当然ながら万能ではありません。採用する場所や目的によっては、向いていないケースもあります。

高級感・重厚感にはやや劣る

どれだけ質感が向上したとはいえ、無垢フローリングのような「本物の木のぬくもり」や「質感の深み」には及びません。高級住宅志向の方や、自然素材に強いこだわりがある方にとっては、見た目に物足りなさを感じる可能性があります。

傷や凹みがつきやすい

やわらかい素材ゆえに、重たい家具を長時間置いておくと跡がついたり、硬い物を落とすと傷になることがあります。賃貸住宅と異なり、長く住む注文住宅では、生活動線や家具配置を意識して敷設する工夫が必要です。

経年劣化で表面がめくれる・はがれることも

接着剤で施工するシート素材のため、時間が経つと角が浮いてきたり、端がめくれてくることもあります。
耐用年数は10〜15年程度と言われており、定期的な張り替えを前提に計画することが現実的です。

クッションフロアに向いている場所・向いていない場所

注文住宅でクッションフロアを使う場合は、「適材適所」での採用が重要です。場所によっては使い勝手が大きく変わります。

向いている場所

  • キッチン・洗面所・トイレ
     → 水を多く使う場所での防水性・清掃性が抜群。
  • ランドリールーム・脱衣所
     → 湿気に強く、滑りにくいため安心。
  • 収納スペースやパントリー
     → 見えにくい場所なのでコストを抑えつつ施工できる。

向いていない(慎重に選びたい)場所

  • リビング・ダイニング
     → 高級感を求めるなら不向きだが、デザイン次第ではOK。
  • 玄関・土間スペース
     → 靴で歩く場所には耐久性が不足。
  • 日当たりの強い場所
     → 紫外線で変色・劣化が進む可能性あり。

クッションフロアと他の床材の比較

注文住宅でよく検討されるフローリング(無垢・複合)やフロアタイル、タイルカーペットとの比較も重要です。

項目クッションフロアフローリングフロアタイルタイルカーペット
価格◎(安価)△〜×(高め)△(中程度)△(中程度)
耐水性
傷のつきにくさ◎〜○
デザイン性○〜◎
足ざわり○(やわらかい)△(かたい)△(かたい)◎(やわらかい)
掃除のしやすさ△(毛がらみ)

注文住宅でクッションフロアを選んだ人の声

実際にクッションフロアを注文住宅に取り入れた人の口コミから、リアルな感想をいくつかご紹介します。

  • ▼30代女性(子育て世帯)
    「キッチンと脱衣所にクッションフロアを使いました。子どもが水をこぼしてもすぐ拭けるし、足が冷たくないので助かっています!」
  • 40代男性(予算重視派)
    「当初は全室フローリングにするつもりでしたが、洗面所とトイレだけクッションフロアにして正解。コストも抑えられましたし、見た目も十分きれいです。」
  • 50代女性(高級志向)
    「見た目にこだわりたかったのでリビングには使いませんでしたが、水まわりなら十分実用的。メンテナンス性を考えれば採用の価値ありです。」

クッションフロアはDIYで施工できる?専門施工との違いとは

クッションフロアは比較的扱いやすい素材のため、「DIYでも施工できるのでは?」と考える方も多いかもしれません。実際、ホームセンターやネット通販ではロール状やカット済みのクッションフロアが手軽に購入でき、施工道具も数千円程度で揃えられるため、DIY初心者でもチャレンジしやすい床材のひとつです。

DIYで施工する場合の特徴とメリット

DIYでの施工は、費用を大幅に抑えられるのが最大のメリットです。材料費+最低限の道具代だけで済み、施工も1日〜数日程度で完了するケースが多いため、「自分で家づくりに関わりたい」「コストを最小限にしたい」という方に向いています。

また、最近では裏面に粘着剤がついた「シールタイプ」や「置き敷きタイプ」など、接着剤を使わずに貼れる製品も増えており、賃貸や部分的なリフォームにも適しています。

専門業者による施工の違いと安心感

一方で、注文住宅の施工においては、長期的な耐久性や仕上がりの美しさを求めるなら、やはりプロによる施工がおすすめです。
職人による施工では、下地処理(段差の調整やパテ埋め)を丁寧に行い、空気が入らないように均一に圧着しながら施工してくれるため、浮き・めくれ・シワといった失敗が起きにくいのが特徴です。

さらに、プロ施工ならば接着剤の選定や施工環境(湿度・温度など)にも配慮してくれるため、施工後のトラブルリスクも最小限に抑えられます。

どちらを選ぶべきか?

  • 一部の部屋や補修目的・DIYに慣れている人 → DIYでも十分可能
  • 注文住宅のメインの床材として採用・仕上がり重視 → 専門施工が安心

クッションフロアは確かにDIY向きの素材ですが、施工範囲が広い、下地に段差がある、長期使用が前提となる場合は、プロに任せた方が結果的に満足度が高くなるケースも少なくありません。

まとめ|クッションフロアは「使い方次第」で理想の注文住宅を実現できる

クッションフロアは、価格、メンテナンス性、デザイン性のバランスが取れた床材として、注文住宅において非常に魅力的な選択肢のひとつです。
とはいえ、すべての空間に適しているわけではなく、「どこに・どのように」使うかを明確にした上で採用することがポイントです。

高級感を求める場所にはフローリング、機能性を重視する場所にはクッションフロアと、複数の床材を使い分けることで、コストと満足度を両立した理想の住まいが完成します。

家づくりを後悔しないためにも、床材の選択にもぜひしっかりと時間をかけて検討してみてください。